1963年に廃止された魚梁瀬森林鉄道(やなせしんりんてつどう)の機関車の動態保存。廃止後保存されていた1948年製のディーゼル機関車L-69を復元整備のうえ客車を新造、1991年に村おこしの一環として運転が開始された。馬路村内の丸山公園に周回軌道を新設し、週末や夏休みを中心に運転している。ただし、現在運行されているのは、復活運転開始時に新造された復元機関車と復元客車が中心のようで、保存車両は車庫の中にいることが多いようだ。またL-69以外にもと鳥取などから集めた数台の保存車両がある。
軌道には踏切もあるいっぽう、森の中を抜けていく雰囲気もありバリエーションに富む。500m足らずの距離だが1回の運転時に2周してくれるので、乗りでもそこそこ。
魚梁瀬へは、列車とバスを乗り継いで高知からなら半日がかりと、かなり交通が不便。そのためか観光客も多くなく、たっぷりと森林気分を味わえる。でも、客が少なすぎて存続を危ぶむ声もあるそうなので、ぜひ行ってあげてください。
なお魚梁瀬森林鉄道の廃線跡は、2009年6月30日に「旧魚梁瀬森林鉄道施設」として重要文化財に指定された。林業技術史上重要な遺産として認められたのである。森林鉄道の重文指定は初めてである。
(写真は四国ネットホームページより)
種別 保存鉄道
開業 1991年
区間 丸山公園内運転線(周回)
距離 408m
駅数 1駅
所要 10分(2周)
軌間 762mm
車両 ディーゼル機関車C16形6299(1959年酒井工作所製)、L49形L-69(1948年野村組工作所製)、無番(1940年頃岩手富士産業製)、無番(1991年垣内鉄工所製)、客車無番(1991年池田建設製)
料金 大人300円、小人200円
運転 4〜10月(6月除く)の休日と8月の土曜、1月1日〜3日、10時〜15時頃。
交通 土佐くろしお鉄道安芸駅から「馬路」または「魚梁瀬」行バス。ただし、保存鉄道訪問に利用しやすい時間帯のバスはないため、クルマで訪問したほうがよい。高知市内から約2時間半。