1991年に廃止された同和鉱業片上鉄道線の吉ヶ原駅の構内跡を利用した施設に、月1回動態保存車両が走る。数多くの動態保存車両を有するが、展示運転で主に使用されるのはキハ303などの気動車。キハ303は、かつて国鉄で使われたガソリンカーを改造したもので、動態保存されている同形車両としては日本最古。展示運転で列車が走行する範囲は片道300mで、吉ヶ原駅から柵原方面の本線へ出発して、場内信号機を越えたあたりまで走り、折り返し、駅を通過して反対側の検修庫近くまで行きまた折り返して駅に戻る。
運転時には乗務員により車内アナウンスが行われ、タブレットの授受もする。出発するのは色灯式出発信号機が進行現示から、とかなり本格的。距離は短いが、路線はゆるやかな勾配になっていてい、ディーゼルエンジンの唸りも楽しめる。
施設のある吉ヶ原駅の駅舎は、廃止後も殆ど手を加えられずに、現役当時そのままの姿を留めており貴重。廃止後しばらくは、駅前に発着する路線バスの待合室として利用されてきたが、「柵原ふれあい鉱山公園」の建設工事に先駆けて改修され、再び「駅」となった。
(写真は片上鉄道保存会ホームページより)
種別 保存鉄道
開業 1998年(現施設の開園)
区間 旧吉ヶ原駅構内運転線
距離 300m
駅数 1駅
所要 往復10分
軌間 1067mm
車両 気動車キハ303(1934年川崎車輌製)、キハ312(1953年宇都宮車輌製)、キハ702
(1936年川崎車輌製)、ディーゼル機関車DD13-551(1965年日本車輌製)、客車ホハフ2003(1950年ナニワ工機製)、ホハフ2004(1950年ナニワ工機製)、ホハフ3002(1947年日本車輌製)、トラ814(1955年中国工業製)
料金 1日200円(1日会費)
運転 毎月第1日曜日10時〜15時
交通 JR津山線津山駅より中鉄北部バス「高下」行で30分、吉が原下車すぐ。日曜日のバスは1日4本のみ。
10:00 10:30 11:00 11:30 13:00 13:30 14:00 14:30 15:00(毎月第1日曜日のみ)
(時刻・運転日は変わることがあります。ご了承ください)