栃木県の足尾銅山観光にある観光用軌道。足尾銅山観光は、国内最大級の坑内観光施設として1980年4月にオープン。その際、観光用の坑道(通洞坑)内外914㎜軌間の観光用軌道を敷設、バッテリー式の自走客車を導入。さらに、2001年4月のリニューアルに際して軌道をメインエントランスまで延長した。坑道口とメインエントランスの高低差を克服するためにラック式を採用。ラック軌道はリッゲンバッハ式とよばれる梯子状のもの。
列車は「ステーション」と称するメインエントランスの乗車場を発車すると、渡良瀬川を左に見ながら、機関車を先頭にラック区間を下りる。坑道口の高さまでレベルに下りた位置にある交換所で機関車を解放。その後は、自走客車だけで通洞坑坑内へと入り、すぐに降車場がある。乗客は降車場で列車を降りると、あとは徒歩で坑内を歩いて観光する。
「トロッコ電車」の乗車は片道のみで、ラック区間を登る列車は回送扱いで乗ることはできない(足の不自由な方を除く)。
(写真は足尾銅山.comより)
種別 遊覧鉄道
開業 1980年(2001年延長)
区間 ステーション(メインエントランス)〜坑内降車場
距離 400m
駅数 2駅
所要 3分程度
軌間 941mm
車両 蓄電池機関車(2001年トモエ電機製)、バッテリー式自走客車(1980年日本輸送機製)3両編成
料金 大人800円、小中学生500円(銅山観光全体の入園料)
運転 頻繁運転
交通 わたらせ渓谷鐵道通洞駅から徒歩5分