長野県上松町にある森林鉄道。木曽森林鉄道の保存鉄道という位置づけで、赤沢自然休養林内に軌道を敷設して運行を開始した。運行区間は1100mと短いものの、年間5万人以上が乗車するという人気路線。軌道・敷地は林野庁の所有で、上松町がそれを借りて列車を運行している「上下分離式」の珍しい形態。終点・丸山渡から先にも軌道は敷設されているが、運行は林野庁が認めておらず、現状は1100mの運行に留まっている。切符は往復での乗車が原則で、片道乗車は認められない。これは片道乗車をすると移動による運賃収受になり鉄道事業法に依拠しなければならなくなるため。そのため、所要時間も往復表記になっている。
軌道は小川の清流にそって敷かれていて、カーブしながらゆっくりと傾斜を登っていく。時速は7km程度。のんびりとした森林鉄道気分を楽しめる。機関車は丸山渡で待避線を経由して前後を付け替える。そのため行きと帰りでは正面が違う。転車台はない。
なお、現在乗車できる車両は全て新造で、軌道も新設のため、正確には保存鉄道ではなく復元鉄道。ただ、動態保存車両としてボールドウィンの1915年製蒸気機関車があり、その他にも保存車両を保有するので保存鉄道に分類した。ボールドウィン蒸気機関車は営業運転はされていない。
種別 保存鉄道
開業 1987年(前身の木曽森林鉄道は1916年開業)
区間 森林鉄道記念館〜丸山渡
距離 1100m(往復2200m)
駅数 2駅
所要 往復25分
軌間 762mm
車両 ディーゼル機関車AFT-01型(1996年北陸重機工業製)、AFT-02型(2009年同)、トロッコ客車(不明)4両編成
料金 大人800円、子供500円
運転 9時30分〜15時30分発まで30分間隔(時期により異なる)。4月下旬〜11月上旬のみ。
交通 JR中央本線上松駅から「赤沢森林公園」行バス30分。バスは1日3往復。