平成筑豊鉄道の油須原駅から日田彦山線の豊前川崎駅まで約10kmを結ぶ予定だったのが油須原線。油須原線は1980年にほぼできあがった状態で工事が止まってしまい、列車が走ることはなかった。その路盤を利用した鉄道が赤村トロッコである。といっても、未成線施設は水道管の敷設に使用されたので、それを1m嵩上げした線路に610mm軌道を引いてトロッコ列車を走らせている。トロッコは岐阜県神岡鉱山より譲り受け整備した。
赤駅前の広場に突然敷かれた感じのある線路からスタートし、しばらくは道路になったところ(つまり路面)を走る。そしてトンネルに入ると、トロッコ専用区間に。築堤の上を走り、次のトンネルに入ったところまでが運転区間。この先は別の町になるので、越境せずに引き返す。往復25分の旅である。
現在は機関車と補機機関車が、客車2両を挟んで運行する形態を取ることが多い。運営は地元ボランティアなので、運転日が限られる。
(写真は赤村ホームページより)
種別 未成線施設
開業 2005年
区間 赤駅前〜野原越トンネル内
距離 1700m(往復3400m)
駅数 1駅
所要 往復25分
軌間 610mm
車両 バッテリー機関車(旧神岡鉱山坑内用機関車)、客車2両(同坑内用トロッコ)
料金 大人300円、小人150円(往復)
運転 毎月第2日曜日(冬季を除く。8月は第1日曜日)。おおよそ30分間隔。
交通 平成筑豊鉄道「赤」駅下車、すぐ